うつ病を治すための個人的方法

個人的経験からうつ病の効果的な治し方について解説していく。

睡眠の改善について6

続き。

 

・睡眠にまつわる薬草類を用いることで、上記の方法を補完する。

 

前回までの記事で睡眠を改善するための基本的な生活習慣の修正については述べたが、苦にならないほどに習慣化するには時間もかかるし、かなりの自制が必要にもなるだろう。そこで生活習慣を修正していく移行期間には、いくつかの有用な薬草類を補助的に用いることをおすすめする。

 

現代的な化学合成薬を擁護する国内の利益団体は、薬草療法に科学的証拠がないなどといまだに言っている。彼らは抗うつ薬を始めとする化学合成薬無数の害については全く目をつぶり、その数百分の一にも満たない薬草療法の副作用をおおげさに騒ぎ立てる。現代医薬品の開発には多額の費用がかかる。彼らにとってはすでに有効な薬が存在していてはまずいのである。しかし、すでにWHOを始めとする欧米各国の研究機関では伝統な薬草類に様々な疾病に対する治療効果があることは、広く認められた事実となっている。

 

第72回世界保健総会(WHO)において、国際疾病分類ICD-11に伝統医療(鍼灸や漢方薬など)を新たに導入することが採択されました 東洋医学研究所®グループ 井島鍼灸院 院長 井島 晴彦 令和元年10月1日号|鍼灸医学による研修の実績をご紹介|名古屋の鍼灸院、東洋医学研究所

 

アメリカでは数十年前から薬草療法はごく一般的なものとして、広範に知識が普及しているし、ドイツなどでは保険適応すらされている。

 

ecocolo.com

 

 

薬草療法には対症療法としても現代医学的な薬物療法と大差のないほどの効果を持ちながらも、副作用がまったくないかあっても軽微で、ししかも経済的な負担も遥かに軽いものが多く存在している。時代や国を問わず、人類どころか動物にまでも普遍的に利用されてきたものに効果を見いださないというのは、そちらのほうが非科学的な態度ではないだろうか。薬草療法の価値を否定することは、アスピリンの効果を認めながら、原材料である柳の皮の薬効を否定するような愚行なのである。

 

特に精神領域や不眠などに用いられる薬草類は昔から世界中で非常に数が多く存在しているので、いくつか試してみて自分にあったもの使用するようにするとよいだろう。

 

ここでは私が以前に使用していた中から、個人的におすすめできるものをいくつか紹介していく。なお、薬草類を購入する時には基本的にiHerbなどの海外通販サイトで個人輸入という形を取るとよいだろう。日本語、日本円で普通の国内サイトと同じ様に買い物ができるうえ、価格は国内の数分一程度であり、送料も安い。もしその商品に1ポンド袋入り乾燥茶葉が売っていれば、それを薬草茶として毎日飲むのが最も費用が安く済む。なければカプセル剤でもよい。価格的には1種類に付き毎月200~500円程度が目安となる。

 

 

メラトニン

前回までの記事で紹介した通り、メラトニンは睡眠を司る代表的な脳内物質であるが、これの製剤を経口摂取することでも一定の効果が望める。非常に安価な上に安全性も高いので、欧米では90年台頃からごく一般的に用いられているサプリメントでもある。

 

メラトニンは体内時計を司るホルモンなので、使い方が少々特殊で、睡眠導入剤のように寝る直前に飲めばよいというものではない。一般的に売られている3~5mgの製剤を、目的とする入眠時間の6時間ほど前から少しずつ摂取していくのが望ましい。そうすることによって、脳内のメラトニン濃度が徐々に高まり、入眠できる時間を早めていくことができる。

 

実際の成果を見るまでには少し時間はかかるかもしれないが、気長に使用を続けることで昼夜逆転などを正常化するのにも十分な効果を発揮するだろう。

 

Wikiの記述も基礎知識として役に立つのでリンクを貼っておく。

メラトニン - Wikipedia

 

バレリアン(セイヨウカノコソウ)

 

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 鎮静作用を持つ睡眠系の薬草としてはおそらくもっとも代表的なものがこれだろう。ヨーロッパ原産で、現地では古代ギリシア・ローマの時代から不眠症や不安の軽減、また消化器不良や泌尿器科の治療のために使われてきた。ドイツやフランスなどでは一般的な医院でも普通に処方されている。

 

効果的にはかなり強い部類に入り、飲み始めてからしばらく経てば、明らかな鎮静作用を感じるだろう。特に現在不安感が強く夜になっても興奮状態が続き、強度の不眠状態にある人にはおすすめである。基本的にはどうしても眠れない日に頓服として使用するのが良いだろう。一般に処方される睡眠導入剤よりは遥かに安全で依存性もないため、安心して使用できる。海外サイトから手に入るアメリカ製の製品は一般的に日本人向けのものより内容量が多い傾向にあるので、注意書き通りに使用すると作用が強く出過ぎる可能性もある。まずは規定の半量程度から初めて見るとよいだろう。なお独特の周期があるため、飲み慣れるまでに少し時間がかかるかもしれない。

 

以下のリンクの記述も参考になる。

www.arcoiris.jp

 

トケイソウ(パッションフラワー)

 

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中南米原産で現地では不安や精神的な緊張緩和のために古くから用いられてきた。その名の通り時計の形をした花が独特で、観葉植物としても世界中で人気がある。基本的な用法はセイヨウカノコソウと同じで、不安感や緊張感が強い時、就寝の少し前に飲むのが良い。作用的にはセイヨウカノコソウよりもはるかに穏やかなので、日中の不安などに対しても頓服的に用いても、眠気や強い鎮静作用に悩まされることもない。乾燥葉ならば1ポンド(約453グラム)のもので一日3回お茶として服用しても半年ほどは持ち、価格は1500円ほどである。

emira-t.jp

 

カモミール 

 

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https://www.medicalherb.or.jp/archives/166744

 

カミツレとも。ヨーロッパ原産の植物で、日本でもミントやローズヒップなどとともに、ハーブティーの原料として一般的なスーパーなどでも簡単に手に入れることができる。古代文明の時代から数千年に渡って利用されてきた代表的な薬草で、精神の鎮静のほかにも抗炎症作用や鎮痛作用など、さまざまな薬効を持っている。効果はトケイソウよりもさらに穏やかで、通常の分量を服用している限りは副作用は全くと言っていいほどない。また、日中の過鎮静などの弊害もないため、日頃のストレス緩和のために、一日三回紅茶やコーヒーの代わりに飲み続けるのもよいだろう。価格はトケイソウよりも若干高く、1ポンド2300円ほど。カミツレとも。ヨーロッパ原産の植物で、日本でもミントやローズヒップなどとともに、ハーブティーの原料として一般的なスーパーなどでも簡単に手に入れることができる。古代文明の時代から数千年に渡って利用されてきた代表的な薬草で、精神の鎮静のほかにも抗炎症作用や鎮痛作用など、さまざまな薬効を持っている。効果はトケイソウよりもさらに穏やかで、通常の分量を服用している限りは副作用は全くと言っていいほどない。また、日中の過鎮静などの弊害もないため、日頃のストレス緩和のために、一日三回紅茶やコーヒーの代わりに飲み続けるのもよいだろう。価格はトケイソウよりも若干高く、1ポンド2300円ほど。
https://www.medicalherb.or.jp/archives/166744

 

睡眠を改善する薬草類は他にも無数にあるが、上記の代表的なものを用いるだけでも、十分なほどの効果が望めるだろう。あとは各人が自分の体調に応じて、それぞれに適した処方を見つけてほしいと思う。

 

なお、薬草類は確かに有益なものであるが、それ自体で不快な症状を治療しようというのはやはり難しいものである。あくまで病気の原因は、自分自身の間違った生活様式にあるのだということを忘れてはならない。前回までの記事で紹介した睡眠の改善方法を根幹に据えながら、必要に応じて、賢く薬草類も利用していってもらいたい。