うつ病を治すための個人的方法

個人的経験からうつ病の効果的な治し方について解説していく。

睡眠の改善について4

さらに前回の続き。

 

・アルコール、ニコチン、カフェインなどの嗜好品を止めていく。

 

我々の日常生活の中で、上記の依存性のある成分はごく当たり前にありふれている。コンビニやスーパーに行けばごく簡単に酒や煙草を購入できる。お茶やコーヒーにカフェインが含まれているのは常識の範囲だが、実はある種の炭酸飲料やいわゆる「エナジードリンク」の類にも科学的に合成されたカフェインが大量に含まれている。これは過剰な砂糖と同じく、消費者を一時的な快楽をもたらすだけの無益な薬物に依存させて売上を伸ばそうという、資本側の明白な悪意に基づくものである。

 

しかし、それらの危険性を正しく認知している人は極稀であり、周りが使用しているからという安易な理由で自分自身もやめようという意志のないまま、依存状態を長引かせてしまっている事が多いだろう。ここではっきりと断言しておくが、上記の脳神経系に作用する薬物は人間の生存とって全く無意味であり、さっさと依存を経ってしまったほうが遥かに健康で幸福な人生を送ることができるのだ。

 

この手の問題には常に巨大な資本やその関係者の利害が絡んでくるので、危険性を訴える言説を執拗に無理な理屈で否定しようとする輩が大量に湧いてくるものだが、決してそのようなものの意見には耳を傾けてはいけない。一歩日本の外に出てみれば、世界中の名だたる専門的機関がその害を科学的事実として認定しているのがわかるだろう。

 

中枢神経に作用し一時的な快楽をもたらす依存性の薬物は、同時に中枢神経を狂わす毒でもある。本来ならば正常な覚醒と睡眠の均衡を保てるはずの体が、無駄な薬物の摂取によって不自然な興奮にさらされ、結果として病的な不眠に結びついてしまうことは往々にしてあり得るのだ。

 

依存状態から脱却するためには、まずその薬物の実態や危険性を正しく認識することが重要である。そして依存状態から脱却できた時、どのような利益が自分にもたらされるのかも正しく認識しておくことが、まずは第一歩となる。

 

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さて、理性でそうした薬物の害を認識したならば、次はどうやってそれから離脱するかである。やはりこの段階でも依存とそこからの離脱に対する正しい知識が第一に必要となってくる。特に重要なのはこれから始めようとする依存脱却の過程で、自分がどのような経過を辿っていくのかを正確に把握しておくことだ。

 

一般に依存症からの脱却というのは、始めの数日にもっとも体感する苦しみや不快感が大きくなる。多くの人が頭では悪い習慣をやめようと思いながらもなかなか成功できないのは、この初期段階の苦しみに耐えることができないからだ。普段依存している薬物を断った途端心身ともに抑えきれないほどに不安定になり、ちょうどその時手の届く範囲に当の薬物があると、ついつい誘惑に負けてしまうのである。

 

この段階ではやはり本人の強い意志が重要となる。今現在感じている苦しみは一時的なものであり、この時を乗り切れれば少しずつ和らいでいくものだとの正しい認識を持ち、断固として2~3日の間を乗り切らなければならない。後で記述するヨーガや呼吸法、瞑想法などで苦しみを和らげるのもの非常に役に立つだろう。

 

そうして離脱に伴う身体的・精神的な苦しみがある程度過ぎ去った後にも、もう一段階の試練が訪れる。すなわち「もう十分頑張ったんだし、少しくらいなら良いだろう」という自分に対する間違った寛容性から、もと来た道を戻ってしまうことである。特に周囲の人間が酒や煙草などを平気で嗜んでいる姿を見てしまうと、この感情が起こりやすい。

 

この段階では自分を誘惑する余地のあるものを、できる限り身の回りから排除してしまうのが望ましい。たとえばタバコの依存では喫煙具をすべて捨ててしまうと言った具合にである。

 

なお、ここで明記しておくが、精神科系統の薬剤と違い、この手の日常の依存物は徐々に摂取を減らしていくというやり方よりも、思い切って覚悟を決めた次の日から完全に断ってしまうほうが成功率が高い。有能な専門家が後ろについてでもいない限り、人はついつい意志が緩み、徐々に減らしていくつもりが気がつけば元通りに戻っていたという結果になるのが大概である。離脱にともなう苦しみは新しい自分への進歩だと受け止めて、ハーブや瞑想などの緩和的な手法を取りながら、時間が過ぎるのを待つのが望ましい。

 

脳に不自然な刺激を与える依存性の薬物から解放されることによって、体はより自然な活動と睡眠の循環を取り戻していくことができるようになる。