うつ病を治すための個人的方法

個人的経験からうつ病の効果的な治し方について解説していく。

代替医療というものについて

代替医療」という言葉がある。英語の"Alternative Medicine"の訳語で、1970年代頃にアメリカで生まれ、我が国でも1990年代半ば頃から徐々に普及していった。それぞれの臓器や神経系など部分のみをしか見ようとせず、攻撃的な薬剤や外科療法で病気に打ち勝とうとする現代医学に代わって、人間の体の全体性や心身相関をより重視し、生活習慣の改善や各種の伝統療法などを含めた包括的な治療法を目指そうという考え方である。

 

現代医学はどの治療体系よりも発達した病気の分類と診断、そして抗生物質による細菌感染の克服、救急救命技術や怪我の治療技術など数々の有益な面を持っていることは否定し得ない。反面うつ病に代表されるような慢性病に対する治療はほぼ無策と言って良い。特許更新のために次々と製薬会社が開発するいわゆる「新薬」を大々的な広告の元に売り込んでは、一時しのぎの対症療法と苛烈な副作用によって病に苦しむ患者をさらに泥沼の中に叩き込む結果にしかならないことがほとんどである。

 

一方で代替医療では人体の各部分同士の関係性や心身相関など、より全体性を重んじる立場を取る。その治療法も、病を敵となみし攻撃的な手段で撃退しようとするよりも、むしろ病は生命の本質から呼びかけだと捉え、生活習慣の改善や心理的傾向の変化など、より緩和的で総合的な方法を用いることを旨としている。

 

病気の治療法について、一旦現代医学的な視点から離れ代替療法的な観点で見てみると、実は一つの病気に対する治療法というのは非常に多岐に渡るものであるというのがわかる。もちろんその中には新興宗教のように胡散臭く、一つ皮をむけばただの金儲けのための詐欺だというようなものもあるにはある。しかし少なからぬ方法論が、現代医学では為す術のないような慢性病に対して、遥かに安価に副作用が少なく、持続的な治療を実現することが出決まる。また、場合によっては根本的な解決をもたらすことができることも往々にしてある。

 

代替医療に関する基本的な知識を得るためには、この分野の大家である米国の医学者アンドルー・ワイル氏の著作がおすすめである。特に日本でも90年代なかばに話題となった「癒やす心 治る力(原題 "Spontaneous Healing-自発的治癒")」は、わかり易い言葉で客観的かつ論理的に代替療法の概要が記述されており、非常に有益である。代表的な疾病とそれにまつわる治療法も一通り紹介されているため、一冊家に置いておいて必要な時に辞書的に用いるのにも丁度よい。

 

癒す心、治る力 (角川文庫ソフィア)

癒す心、治る力 (角川文庫ソフィア)

 

 そしてこの代替医療という考え方と方法論は、慢性的な生活習慣病の一種であるうつ病に対しても非常に効果的である。このブログでも基本的にこうした代替医療的な立場に立って、治療法を提示していくつもりである。